立冬の候，皆様におかれましてはますますご清福にお過ごしのこととお慶び申し上げます。

１．2021年9月末、神戸大学専門職大学院（MBA・ビジネススクール）を無事修了できました

2020年4月入学から足掛け1年半の学生生活でした。
私が入学しようと思ったそもそもの動機ですが、担当する企業法務案件が増えるにつれ、今後弁護士としてクオリティの高いご支援をし続けるためには、ビジネスへの理解が必須だという思いが日々強くなっていたからです。ところが、入学早々、コロナ禍のまっただ中です。大学側も手探りの状況のなか、on-lineでの授業がスタートしました。金曜日の夜と土曜日まる一日の授業（これがキツイ）に加え、毎週出される課題に追われながら（レポート100本以上提出したかな）、あっという間に1年半が過ぎていきました。

さすが経営学を代表する教授陣の講義だけあり、いずれも素晴らしい内容でしたが、特に興味深かった講義は、「Individuals and Groups」「ファイナンス応用研究」「経営倫理」「病院の人的資源管理」「M＆A」「経営史（知的財産戦略）」です。とりわけ「Individuals and Groups」では、人的資源管理（Human Resource Management:HRM）について学ぶことができ、今後、私の専門分野の１つである労務分野にも十二分に活用できると思います。
テーマプロジェクト研究では、観光分野のスタートアップ企業をテーマに発表させていただきました。国家戦略である観光分野の現状と課題への理解が深まりました。今後、弊事務所の特化分野の１つにしたいと考えています。

２．修士論文テーマ

修士論文の研究テーマは、「企業不祥事早期発見のための内部通報制度の設計と運営の在り方」とさせていただきました。皆様もご承知のとおり、日々、企業不祥事のニュースが絶えません。内部通報制度をうまく活用することで、不祥事によって企業様が被る損害を少しでも減らすことはできないかと考え、このテーマを選択しました。上場会社10社を対象にインタビューさせていただき、一応の成果は出せたと思います。

３．今後

僭越ながら、少しはビジネスへの理解が深まり、よりクライアントにコミットしたリーガルアドバイスができるようになったのではないかと感じております。神戸大学MBAで学んだことを活かしながら、今後もクライアントをご支援し続けることができるように、日々研鑽したいと思います。

文責：代表弁護士 瀬合 孝一（2021年9月25日　神戸大学　出光佐三記念六甲台講堂前にて）